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学会誌『国語科学習デザイン』

  第7巻1号(通巻11号)2024.2.29

​   第7巻2号(通巻12号)2024.3.31

学会の概要

 国語科の学習材の本質に根ざした授業について、実践的・臨床的な研究を進め、その成果を共有することがこの学会の趣旨です。アカデミックな研究が進展していくなかで、運動体ではない立場での実践的・臨床的な研究はますます重要になると考えられます。そこで、アカデミックと授業実践とを融合する立場で、発表の場としてのジャーナルを持つ学会が必要になると思い国語科学習デザイン学会を立ち上げることにいたしました。

 メールやHPを用いたできるだけコンパクトな運営によって、シンプルかつ本質的な相互作用を促す学会としてのシステムを構築して参ります。 

 

 

 本会は、次の理念に基づく国語科学習デザインに関する研究を推進し、研究者および実践者からなる会員相互の連絡をはかることを目的とします。

     1 学習材の本質を穿つ分析・研究に根ざす

     2 学習者に寄り添う明確な学習目標を持つ

     3 オーセンティックな学習活動と評価を重視する

 本会は次の事業を行います。

     1 大会・研究会の開催

     2 会誌『国語科学習デザイン』の刊行

     3 その他必要な事業

        -2017.7. 代表理事 玉川大学教職大学院 松本修

 

 本会所在地  玉川大学 (東京都町田市玉川学園6-1-1大学研究室棟302)

   学会事務局メールアドレス kokugokadesign@gmail.com

                                                                 (上越教育大学内)

​学会役員

代表理事     松本 修            玉川大学教職大学院
事務局長     佐藤多佳子     上越教育大学教職大学院
編集担当     西田太郎         兵庫教育大学大学院
理事             石丸憲一          創価大学教職大学院
理事             井上功太郎      美作大学
理事             岩崎直哉          富山国際大学
理事             上山伸幸          創価大学
理事             大城里緒          八重瀬町立東風平中学校
理事             大村幸子          お茶の水女子大学附属小学校
理事             小川高広          上越教育大学附属小学校
理事             上月康弘           松本大学
理事             小林一貴           岐阜大学
理事             坂口京子           静岡大学
理事             鈴木真樹           相模原市立九沢小学校
理事             桃原千英子       沖縄国際大学
理事             西 一夫              信州大学
理事             橋本祐樹           世田谷区立等々力小学校
理事             山口政之           敬愛大学
会計監査      川口暁士          学校教育研究所

                      佐藤綾花           渋谷区立富谷小学校
                      渡辺優菊           府中市立白糸台小学校

国語科学習デザイン学会設立総会あいさつ要旨
                                        
                                                  代表理事 玉川大学教職大学院教授
                                  松 本  修

 あけましておめでとうございます。そして本学会第1回研究大会にようこそおいでくださいました。ありがとうございます。
 この学会をあえて立ち上げた理由は、大きくは二つあります。
 ひとつは、教職大学院の設置にともなって、国立大学の教員養成系修士課程が廃止になっていく流れのなかで、国語教育講座・コースを母体にした同窓会的な性格を持つ各地域の学会が運営基盤を失い,消滅していく危険があることです。そうした小さな集まりをよりどころにしていた真面目な実践研究活動が支えをなくし、研究活動そのものが衰退するのではないかという危惧があります。
 もうひとつは、歴史を持つ国語教育関係の学会が巨大化し、研究の内容や方法が細分化して、教材研究に基盤を置くべき本道の授業研究が論文としては通りにくくなってきていることです。学習目標さえ明確でない研究の方が、かえって論文としては通りやすくなっているという状況があります。これでは、学会がまっとうな授業研究と乖離していく危険があります。また、運動体としての研究は活発になっていますが、そこには研究の多様性を認め合う寛容さが欠けている面があります。学習者と学習過程を大切にする、まっとうな研究を研究として認める研究誌が必要であり、そのための学会が必要です。
 そこで、この学会の理念として以下の三つを掲げました。いずれも、授業に関わっている立場からすれば当たり前のことですが、この当たり前のことが、なかなか通用しにくい現状があるため、あらためて理念として示すことにしました。
 1 学習材の本質を穿つ分析・研究に根ざす
 2 学習者に寄り添う明確な学習目標を持つ
 3 オーセンティックな学習活動と評価を重視する
 会の事務的な運営ですが、可能な限りシンプルでコンパクトなものにしたいと考えています。そのため郵便は出さず、すべてemailでのやりとりとし、会費を日本一安い1000円としました。HPに書いてあることについては、いちいち問い合わせなどしないよう互いに心がけ、事務局に負担のかからないようお願いします。学会誌の編集規定も極めてシンプルになっています。随時発行してまいりますので、投稿をお願いします。PDF版で公開するとともに、印刷版も頒布します。
 かつては、国語教育関係の様々な学会も、非常にうちとけた親和的な雰囲気で催されていました。しかしそんな時代にも、ある学会の懇親会で、滑川道夫先生が、次のような発言をされ、会場が静まりかえったことがありました。「発表のための発表、研究のための研究が多すぎる。志というものはどこへいってしまったのか。」低い声でしたが、感動を覚えた記憶があります。
 志を忘れることなく、この学会を育てて参りたいと考えております。

​                                           2017.7

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